PC音痴な俺がPCを解体する

Yohei2006-01-12

ノートPCが壊れた。しかも物理的に。何と説明すれば良いやら、えぇとモニターの骨格がヒンジ(蝶番(チョウツガイ))の部分で折れてしまった、と言えば伝わるだろうか。ヒンジに繋がったままのモニターの骨格の余り部分は、最早モニターを閉じようと倒そうとお構いなしに隆々といきり立ってしまっている(写真中央)。これを知らずに閉じようとしたものだから
「バキバキッ」
と精密機械にはちょっと致命的な音をたてながらPC画面の内臓をえぐりとってしまう訳で。機械苦手だから精密機械の中身見るの精神的に辛いし、怖い。PCの中身って緑色の板に何か直角の血管みたいのがダーってあって…あわわわわ。そんな俺の目の前でPCの破片を四散させながらバキバキ有りえない音出してるわけだだから、あぁそりゃもう大した阿鼻叫喚の地獄絵図ですよ。とにかくヒンジの向きに逆らわないようにモニターを立て、開いてしまったモニターのカバーをガムテープで留めて見えないようにして問題から逃避するO型の俺。

ところが友人に聞いたところ「その気になれば直せる」という。俺としてもモニターの端で内臓をチラ見させてるPCなんて御免なので「じゃあ、その気になろう」ということに。絡まったビデオテープ分解して組み立てたときに部品が5個余ってしまったO型の俺が、です。
友人からメッセンジャーで指示を受けながらPCを解体していく俺。なんだか「時限爆弾解体の手順をデスクにいる専門家(美人)に聞きながら、成り行きから初体験の爆弾解体に挑むハメになった頭の硬い熱血デカ(メル・ギブソン)」の気分になってくる。「クソッ!生きて帰れたら設計者をぶっ殺してやる!」とか言いながら自然と身振りも段々オーバーアクションに。もしモニター内部に赤と白のワイヤーがあったら必要ないのに「ところであんた、ワインは赤と白どっちが好きだい?(磯部勉の声)」って訊いてたろうな。
「尖ってるヤツ」とか「何か黄色いヤツ」とか「硬い鉄のヤツ」。惨状を伝えようとする俺のボキャブラリーの貧困さは絶望的だったが、その辺は流石解体マニア友人、何とか把握した様子。「もう片方のヒンジは正常だから、問題の破片のくっ付いた方は撤去しても問題ないだろう」と結論、その時点で相当メルギブな俺は勇んでヒンジの撤去に取り掛かる。思いのほか順調だったがラスト、最後のネジを外して土台を取れば終わり…というところで問題発生。何とネジが回らない。力いっぱい回そうとするが、ビクともしない。まさにリーサル・ウェポン(最終兵器)である。「ここまで来てコレかよ!」と憤慨したいところだが、メル・ギブソンはそんなことはしない。潔く爆弾のタフネスさを称え、ニヒルに笑って死に挑むのだ。…いやいや、それも違う!!何故かって?
メル・ギブソンは最後まで諦めねーからだ!!
そう、理にかなった正攻法で駄目なら俺流で行くぜ!少々荒っぽいが邪魔な部分は全部レンチで叩き割ってやる!うぁー自分で書いててすげぇ盛り上がってきた!!正に漢!!!するとどうだろう。今度はヒンジが音を上げた。何とも簡単にモニタの内側でつっかえていた部分をスルリと手放したのである。Oh!!ドラマティーック!!
かくしてミッションコンプリート。戦士たちは日常の安寧へと還っていくのである。俺は「事件解決後、相手の専門家(美人)を食事に誘って、もうお互い大人なんだからあーだこーだした後、続編で一切無かったことになっている」メルギブを気取ろうかと一瞬考えたが、相手も男だし止めておいた。