★Gullible Games★ 〜ガリブル ゲーム〜

はい、どうも〜。バンド人間のくせに割りとオタク体質の私がバンド仲間から寄せられたゲームのちょっとした質問にお答えする本コーナー、本日記念すべき第一回でございます。有難うございます。個人的に非常に楽しい精神状態ながら、多分二回目はない。
えぇ〜本日は静岡県沼津市お住まいのTHE INTERNATIONAL HELMET、もちださんから質問を頂いております

wiiって、すんごく面白そうに見えますが、先生はどう見てますか!?
テニスとかボクシング、ものすごく楽しそうな気が!

なるほど旬な話題。Wii、確かにあの触ってみたさは魅力的ではあります。その辺流石は任天堂、コンピューターではなく玩具と捉えているんですね。岩田社長直接の指示だったかどうかは失念しましたが、携帯ゲーム市場を見事に席捲せしめた、あのNintendo DSのCMでは「ゲームをプレイしている人、そのものを印象付ける」ようにしていたとか。だからDSのCMではゲーム画面そのものじゃなくて、プレイしている松嶋菜々子宇多田ヒカルばっかり映る。効果の程は言わずもがな。つまり任天堂は次世代据置ハード戦争と言われる現在の据置市場においてもスタンスが異なっているんですねSONYやMSとは。おもちゃだから。価格も大変リーズナブル。




しかしながら、です。CMのようにお洒落で妙に白〜い部屋で顔面に笑顔をへばり付けた家族や恋人。あんな感じでワイワイやるか、というと私は違う。Wiiを買って帰っても私には狭く暗い独り部屋が待っているワケで。そんな環境で棒を楽しく振れるか、と言われると私は自信がないわけです。でもゲーマーの部屋って大体似たようなもんだと思うんですよね。あとは金のかけ方で5.1CHだとか液晶テレビだとかの違いだけで。ここで便宜上、ゲームにそんなに興味はないがWiiは欲しいって人をゲーマー以外という位置づけで「一般人」と呼称しますが、一般人のなかにどれだけ家族や恋人とワイワイ盛り上がれる人たちがいるのか。実は結構いるんだろうか。私の実家では考えられない。要は正しいWiiの楽しみ方ができる気がしない。
こうした一般人の方々の取り込みには成功しているようですが、一般人の日和具合は本当に恐ろしいことも忘れてはなりません。今や電車に乗れば必ず触っている人に出くわすDSも、ゲーマーでなく一般人に広く受け入れられたからこその成功です。しかし、この流行は裏を返せば、必ず廃れるということです。この様子だと一般人は必ずブームが落ち着いた頃に「まだDSなんかやってるの?」って言い出しそうな気配を感じるワケですよ。「もう流行ってねぇよ」みたいな。Wiiもそういう危険性は孕んでいますよね。でもまぁその中にも他人がどう思おうがゲーム機が楽しければいいやって永らく愛好しようと思う人もいるかもしれないけど、それはちょっとゲーマー的思考ですよね。それは良いか悪いかで言うと、世間的には悪くて私的には好ましいというところですが。
ハードとしての方向性が「体を動かせ」ってのも間違っている気がします。少なくともゲーム機として諸手を挙げて進んでゆくべきベクトルではない。一種の提示された可能性に留まっておくべきだと。だからDSの「脳トレ」ブームもゲームが流行っているわけではないと考えます。ゲームっぽく無さが受けている。でもそれってゲームとしてどういう理屈だ、と。快楽天は買えるエロ本、みたいな。そういう意味で、もはやWiiはゲーム機では無いのかもしれない。それでもゲームの可能性としてなら全然有りだと思います。ところがソフト屋、所謂サードパーティがこぞってこっちの路線に切替を始めているワケだからそれってどうよ、と思うワケで。
確かに致し方ないことだとは思います。現状特に日本ではUnreal Engine3を採用して法線マップで描かれる緻密なグラフィックのアクションゲームを巨額の予算でもって作ったところで、開発費の断然安い脳トレに完敗する市場なワケですから。このシフトチェンジは企業としては健全な判断でしょう。でもこの調子だと市場がまた覆ったときにどうなったかわかったもんじゃない。
最後に私たちゲーマーが、って非常に気持ちの悪い言い方しますけど、とにかく我々はWiiWii盛り上がってんのはいいけど、今までのようなゲームもキチンと見出して評価していかなくてはならないだろうと言うくらいのことです。まぁ最初にも言ったけど触ってみたいって気はするんですよね、Wii。私は買わないけど、友達誰か一人は空気読んで買えよみたいな。
結論:私は買いませんがもちださんは買ってください